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ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ <雨ニモマケズより>


by tamasiro-sango
いろいろ何気なくパラパラ活字を拾っていたら
ふっと、頭のなかに、主権の実現って何だろう
ふっと、頭のなかに、主権の行使って何だろう

そんなキィ―ワ―ドが勝手に浮かんできた、
気になるからキィ―ワ―ドなんちゃって

なにげに気になるからキィ―ワ―ドなんちゃって
なにげに主権者っていないよね、だれ?
いないないばあ、消えてしまったのか もともといないのか
もともとは元首がいた、主権者がいないから元首になってもらおう
元首だったら大いにかつようできる
なんせ主権の実現ていったって いないものはいないのだから
なんせ主権の行使ていったって いないものは活用できないし

主権者がいないから主権の実現をしたい 大権にしたい
主権者がいないから主権の行使をしたい 象徴じゃだめなんだよ
主権者がいないからいないように書き変えちゃおうよ

だって頭のなかに、主権の実現ってないし
だって頭のなかに、主権の行使ってないし
いまならできる いまならやれる 書きかえちゃおう

いろいろ何気なくパラパラ活字を拾っていたら
しんぶんにも、週刊誌にも、ざっしにも、テレビにも、ラジオにも、
主権者でない読者にむかって
主権者でない視聴者にむかって
いないないばあ、している

*安倍政権が、4月28日を「主権回復の日」に制定して祝賀を企画していることをうけて
   沖縄がわが反発、この日は、沖縄の施政権をアメリカに切り離した屈辱の日であるとしている
  ことをうけて。
# by tamasiro-sango | 2013-03-21 14:37
詩人の菅原克己さんが、
一日一詩書こうな、と
阿部岩夫さんに語ったという話を
ぼくにしながら詩人は、ことばをつかまえる話をした
あの詩人は岩崎迪子さんだったか

とにかく、ぼくのまわりには
詩人と呼ばれる人たちがわんさかいた
全逓詩人の吉野さん
同人誌なかまの寺田さん
みなことばをつかまえることに四苦八苦していた

若いころのぼくたちにとって、ことばは、うなぎと似ていて
両手でつかんでも、ヌルリとすぐに抜けていく
なかなかつかまえることのできない生き物だった
ぼくらはそれをアウラと呼んでいた
なかなかつかまえることのできない
アウラを同人誌の名前にしていた

ある日、詩人の長谷川龍生さんが
アウラの詩人たちは、「あれ、読んだほうがいいよ」という
アウラの詩人たちは、「あれ、白洲正子、読んでるか」という
ちょうど一九九八年ごろ、白洲正子がなくなったころなので
詩人も、やっぱり、ことばをつかまえようと四苦八苦していた時期かも知れない
なんせ菅原克己さんが亡くなって10年しかたっていない
「列島」の仲間だった長谷川さんと菅原さん そして黒田喜夫さんが
なくなって十四年しか経っていない
詩人たちは、みな、いなくなったけど
ぼくらも、また、一日一詩、ことばをつかもうな、
と呼びかけられている後輩であることを忘れない朝である
三十五年前、ぼくのまわりには詩人たちがげんきに大勢いた
# by tamasiro-sango | 2013-03-20 12:23

生きていたの?

いきていたの?
ひさしぶりにあった人にいわれた
そういえば35年間のうち
数回しかあっていなかったし
互いに歳をとり
隙間風が長い年月を吹きぬけていく
いきていたの?

おどろいた眼差しが瞼をぱちくりさせている
おどろいた眼差しがじっとにらんでいる
祖父母がなくなり
父親がなくなり
母親がなくなって
あれからさらに数十年が経ち
ひさしぶりに会ったら
おどろいた眼差しがじっとにらんでいる

たずねたさきには見知らぬ子供がおり
たずねたさきにはみしらぬ君の孫たちがおり
仏壇の遺影だけが懐かしそうに微笑んでいるが
その目はやっぱり時空など、飛び越えて
あの時のまま微笑んでいる
ひさしぶりに出会ったその人は
おどろいた眼差しでじっとにらむばかりだ

そうか、長い年月のあいだには
生きている者も死んだ人も、
いちどはウワイ焼香を心の棚の中にともしているのだ
死者が帰ってきたのでもない生きている者が
帰ってきたのでもない
炎をゆらす隙間風が吹きつけているだけだ
心の棚にふたたびウワイ焼香がともったとき
いきていたの?というのだ
# by tamasiro-sango | 2013-03-19 09:02

島らっきょうは未来

島らっきょうの味をわすれていた
おもいだしたら急に舌のあたりがじくじくして
おくばが溺れてしまうくらいの量の
唾液が溢れ出てきて 舌が
別のいきものに変わった

くねくねしながら
しょっぱかったなあ
苦かったなあ
つーんと鼻にきたかなあ

人生の大半をまるで忘れてしまっていた自分を
別のいきものに変わった気恥ずかしさで
口の中のくねくねと
うごめく舌に実感した

それで味覚の発達史を思い出した

にがうりは、顔がくちゃくちゃになるほど
苦かったから いつも口に含んでは吐き出していた
びーるは、顔がくちゃくちゃになるほど
苦かったから いつも口に含んでは吐き出していた

ある日、ごくん、と、噛んでいた苦瓜を呑み込むと
母親が、びっくりした顔して
もう食べれるの と聞き返してきた ぼくはうなづいた
ある日、ごくん、と、差し出されたびーるを呑み込むと
母親が、びっくりした顔して
まだ早い、と、ぴしゃり、たたかれた

あれから五十年
味蕾の森を抜けて来たかんじを
島らっきょうの味から、ぼくは思い出す、今は、みらいにいる
# by tamasiro-sango | 2008-03-31 09:23

なちゅん

こころが泣いているから なだ(涙)そうそう
しくしく きみは なちゅん むねの奥ふかくで
悲しいからじゃないよ 寂しいからじゃないよ
ただ なちゅん
乾いた木笛のように 
ちゅん ちゅん ただ なちゅん 
木霊のように 小さないのちだから ただ なちゅん

胸がきゅんとして締めつけられ
ためいきが のどから ハァーと こぼれて
生きる気力をうしなったとき こころの奥深くで
ちゅん ちゅん なちゅん なにかが なちゅん
よくがんばったね と なちゅん
よく耐え忍んだね と なちゅん
じぶんへのご褒美だねと なちゅん きみは よく耳をかたむけて
いなければ 聞き逃してしまうような小声で ただ 鼓動とともになちゅん
# by tamasiro-sango | 2008-03-11 16:53